コソボ・メトヒア自治州にあるこの中世建物群には、デチャニ修道院、ペーチの総主教座、プリズレンのリェビシャ生神女教会、グラチャニツァ修道院が 含まれます。これらの建造物の建築様式は、内部のフレスコ壁画とともに、13世紀から17世紀にかけてバルカン半島に生まれたビザンチン宗教文化の頂点を 体現しています。
コソボにあるこれらのセルビアの記念碑は、現在国際連合コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)の管理下にあり、この地域が不安定な状況にあるため に2006年からユネスコの危機遺産リストに載せられています。1999年のNATOによる旧ユーゴスラビア空爆のあと、コソボ治安維持部隊(KFOR) がコソボ・メトヒアに到着して以降、アルバニア人過激派が100以上の教会や修道院を破壊し、或いは多大な損害を加えました。それでもいくつかのセルビア 正教の修道院が修道士や国際治安維持部隊の努力のお蔭で生き延びています。修道院を訪れるにはKFOR部隊の付き添いが必要です。