セルビアの気候は穏やかな大陸性気候。周辺にあるアルプス、地中海、パンノニア平原、カルパチア山脈などが、国内の起伏に富む地形や山間部とともにセルビアの気候に大きな影響を与えています。国土の大半は温帯に属しますが、南西部は亜熱帯、大陸性の気候帯に属します。
海抜300m以上の地域の年間平均気温は10.9℃、海抜300mから500mまでの地域では10℃。1,000m以上の山岳地帯は6℃で、1,500m以上では3℃です。
一般的に秋は春より暖かです。1月が年間でもっとも寒く、月間平均気温は山岳地帯では零下6℃、平野部では0℃程度。もっとも暑い月は7月で、月間平均気温は11℃から22℃です。2007年に中央部のスメデレブスカ・パランカ(Smederevska Palanka)で44.9℃の最高気温を記録しました。一方、最低気温は1985年に南西部のペシタル(Pešter)高原で記録された零下39.5℃です。
低地の年間平均降水量は540~820mm。海抜1,000m以上の高地では700~1,000mmで、南西部の山岳地帯では1,500mmにおよぶこともあります。セルビアの大部分は、秋に雨が集中する南西地方を除いて、温かい季節に雨が集中する大陸性の降水パターンです。6月がもっとも雨の多い月で、年間降水量の12~13%におよび、2月と10月が雨の少ない時期です。全体の年間平均降水量は896mm。
根雪になる期間は通常11月から3月の間ですが、時には4月や10月にも雪が降ることがあります。海抜1,000m以上の山は、一年を通じて雪に覆われていることがあります。
年間の日照時間は1500から2200時間です。
暖かい時期には西北か西から風が吹きます。秋や冬にはコシャバ(Košava)と呼ばれる風(2、3日おきに吹く東ないし東南の風で乾燥した晴天をもたらす)がよく吹きます。
ベオグラードの平均気圧は1001mbで、平均湿度は69.5%です。